温かい街、奥沢に感謝
奥沢2丁目 石井 あゆみ

第43回 2011.5.8

 私たち家族が奥沢二丁目に引っ越しをしてきてから、はやいもので三年がたちました。

 我が家には二人の息子がおりますが、子育てを通して、奥沢の皆様の温かさを実感しております。

 以前奥沢五丁目住んでいた頃から、息子達が学校へ登校する際に「いってらっしゃい。」とお花屋さんのご夫妻が手をふってくれ、下校時には、青果店の家族の方々が「お帰りなさい」と声をかけて下さりました。

 「今日チューリップが咲いていたよ!」「おいしそうな大きなスイカがあったよ!」と息子達との会話も自然とはずみ、季節を肌で感じながら子育てを楽しくできたことも、地域の皆様に優しく見守って頂いてきたからこそと有り難く思っております。

 三月の初旬、小学六年生の次男が「今朝、毎朝お会いするおばあちゃまから、卒業のお祝いを頂いてしまって、どうしたらいいのか困ってしまった。」と帰宅しました。以前より息子から毎朝登校時にお声をかけて下さる方の話は聞いていたものの、お名前も存じ上げず、息子と相談をして次の朝一緒に行ってみたところ、奥沢神社近くで白髪のとても品のいいおばあちゃまとお会いすることができ、ご挨拶をしてお話をうかがってみると、毎朝「おはようございます。」と声をかけてくれる息子と会うことを楽しみにしていた為、三月に卒業と聞き、孫のように可 愛く思っていたから、気持ちばかりのものを受け取って欲しいとのこと。有難く頂戴させて頂くことにしました。

 更に長年住みなれた奥沢を離れ、地方に住む息子さんの所へ引っ越すと伺い、息子も胸がいっぱいになってしまったようで、涙をこらえながら「ありがとうございました。さようなら。」と言ってお別れをしました。  息子にとって忘れられないおくりもの、そして大切な小学校卒業の思い出となったことは間違いなくこの奥沢で、毎日心豊かに過させて頂いていることに親子共々感謝の気持ちでいっぱいになりました。